●「信頼」で、売り込まずに売れるビジネスをつくる
- 大沢清文

- 12月22日
- 読了時間: 4分
・人から信頼される力を伸ばしましょう
「売り込むのが苦手」
「営業がどうしても得意になれない」
そんな悩みを抱えている方は、とても多いものです。
でも、わたしが長年経営者をサポートするなかで感じているのは、売ることに違和感を覚える人ほど、本来は人から信頼される力を持っているということです。
じつは、わたし自身も、エステサロン経営をしていた頃は「売る」ということに抵抗感がありました。
それは、無理にすすめた瞬間に、お客様との関係が壊れてしまう感覚があったからです。
だからこそ試行錯誤を重ね、無理に売ろうとしない伝え方へと変わっていきました。
その結果、売上は下がるどころか、紹介が増え、リピートが増え、経営は安定していったのです。
・売り込みをやめると、信頼が積み重なっていく
売り込みをしないというのは、「何もしない」という意味ではありません。
むしろ、相手に深く関わる姿勢が求められます。
大切なのは、「買ってもらう」ではなく、「役に立つ」ことです。
相手の立場で考え、相手の未来を思い、いまできるサポートを最大限に差し出す。
その積み重ねが、信頼になります。
信頼が育つと、
「この人にお願いしたい」
「この人を紹介したい」
という気持ちが自然に生まれます。
これは、テクニックではなく、人としての関係性から生まれるものなのです。
・紹介が生まれる経営は、無理がありません
紹介で広がるビジネスには、経営側にとっても大きな特徴があります。
それは、心の負担がないことです。
売り込まなくていい。
追いかけなくていい。
断られる恐怖におびえなくていい。
紹介で来てくださるお客様は、すでに信頼の土台を持って来てくれているので、話が早く、価値観も合い、長いお付き合いにつながりやすくなります。
そして、紹介が増えるということ自体が、あなたの「あり方」が評価されている証でもあるのです。
・売らない人ほど、結果的に売れていく
わたしが見てきたなかで、長く成功している経営者ほど、売ることに執着していません。
その人たちは、みなさんこう考えています。
「目の前の人にとって、いま何が一番必要なのだろうか?」
この問いを大切にしている人は、相手が必要としてくれるタイミングでかならず選ばれていきます。
だから、結果として長期的に売れていくのです。
さらに、売り込みをやめると、経営者自身の表情もやわらぎます。
その空気感が、お客様やスタッフにも伝わり、ビジネス全体が整っていきます。
・売り込まない文化は、チームも成長させる
売り込みをしない姿勢は、スタッフ育成にも大きな影響を与えます。
「数字を出さなければならない」
「売らなければ評価されない」
そんな空気がある職場では、スタッフは無意識に緊張し、本来のよさを発揮しにくくなります。
さらに「売らなければならない」という空気に、全員が疲弊していってしまうのです。
一方で、人を大切にするという文化がある職場では、スタッフも安心してお客様と向き合えるようになります。
そして、
「どうしたら喜んでもらえるか」
「どんな声かけが安心につながるか」
その視点で行動できるようになるのです。
その結果、紹介が増え、クレームが減り、離職も減っていき、よい循環が生まれるのです。
売り込まない文化は、スタッフに「安心」と「誇り」を与えてくれます。
その安心感こそが、人を育て、チームを成長させていくのです。
・売り込まないからこそ、理想のお客様が集まる
「売り込みをやめると、売上が落ちてしまうのではないか?」
という不安な声も、よく聞きます。
でも実際には、売り込まないことで、経営はどんどん安定していきます。
売り込みをやめると、本当にあなたを必要としている人だけが来てくださるようになるのです。
あなたと価値観が合い、話が通じ、応援し合える関係性が築ける人に対して、一人ひとり丁寧に接することで、長期的な関係性が築けると、経営を続けるうえでの大きな支えになります。
無理に広げるのではなく、自然にファンを増やしていきましょう。
それが、長く続く「美しい経営」へとつながるのです。
・売り込まない勇気が、経営を安定させる秘訣!
売り込みをやめることで、信頼がゆっくりと育っていきます。
その信頼は紹介を呼び、やがて経営の安定につながっていくのです。
信頼が積み重なると、
「やっぱり、あの人にお願いしたい」
「この人なら安心して紹介できる」
そうした声が自然と集まってきます。
売らないという選択は、逃げではありません。
信頼の積み重ねが、あなたのビジネスを長く支え、あなた自身やまわりの人たちをしあわせにしていくのです。

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