●昭和と令和のかけ合わせが、ビジネス成功のカギ!
- 大沢清文
- 6月9日
- 読了時間: 5分
・時代に合った「人との関わり方」ができていますか?
「若いスタッフとの温度差がある気がして、どう関わればいいかわからない…」
「がんばって教えても、人がなかなか定着しない…」
「自分で考えて動いてほしいのに、指示待ちになってしまう…」
このように、チーム育成や人との関わり方に悩んでいませんか?
ビジネスが軌道に乗ってきた起業家・経営者は、すべてをひとりで抱え込んでいた段階から、「人を育てて任せていく段階」へステージアップしていきます。
ところが、現代は時代の移り変わりのスピードも早く、これまではうまくいっていた人であっても、
「関わり方や指導法が通用しなくなっている…」
と感じることが増えてきています。
今回のコラムでは、令和の時代の「人との関わり方」をご紹介しましょう。
・「昭和」と「令和」のよさをかけ合わせましょう
昭和、平成、令和と時代が変わるなかで、働き方や人との関わり方も大きく変化してきました。
では、昭和の考え方や文化は、もう古く通用しないものなのでしょうか?
そんなことはありませんよね。
人として大切なものは引き継ぎ、令和の時代に合ったブラッシュアップをしていくことが、成功のカギなのです。
まず、昭和と令和のビジネスモデルの違いをご紹介しましょう。
【昭和モデルの特徴】
・終身雇用で会社が人を育ててくれる
・上司が時間もお金もかけて部下を丁寧に育成する
・社長が飲み物や食事をふるまい、「育てる文化」が根づいている
・成長のための学びは、基本的に会社が負担してくれた
・知識に希少性があり、上司から部下へ教えることで価値が生まれた
・お客さまとスタッフで言葉を使い分ける「表と裏」の文化があった。
(表では丁寧な接客、裏では命令や指示での指導)
・やり方(ノウハウ)を教えるだけで成果が出た
【令和モデルの特徴】
・自分の「好きなこと」を仕事にする選択肢が増えた自由な時代
・指示を待つのではなく、自ら選び、自ら学ぶ
・時間もお金も自己投資して、自分の価値を高めていく
・学びが収入や価値提供につながる
・SNSやオンラインコミュニティを活用して、横のつながりを持ち、学び合う
・「何をするか」よりも「誰がどうあるか」が重視される
昭和の時代には、温かな人とのつながりや育成の文化がありました。
一方、令和では「教わる」よりも「自ら気づき、学ぶ」ことが大切にされています。
昭和と令和のよさをかけ合わせて、新しい「令和版・昭和モデル」をつくっていきましょう。
・時代に合わせた関わり方とは?
これからの時代に求められていくのは、「役割分担」と「信頼関係にもとづいたコミュニティのしくみ」です。
上司が一方的に仕事のやり方などを教える昭和型ではなく、
「なぜ、それをやるのか」
「どんな意味があるのか」
を丁寧に共有し、チームとして安心して取り組める場をつくることが大切です。
また、スタッフが成長するためには、個性を活かした役割分担も欠かせません。
自主的に学び、気づいたことをシェアし合えるようなしくみをつくり、多角的なアイデアを出し合いましょう。
現代では、昭和の頃のように、「これをやっておけば間違いない」と一律に押しつける関わり方では、パワハラと受け取られてしまうこともあります。
だからこそ、「あなたはどう思う?」と、相手の個性や背景を尊重する関わり方が必要なのです。
・人口が減る時代だからこそ、心のつながりが欠かせない
これまでの日本は、人口が増え続ける「人口ボーナス期」にありました。
そのため、1975年からこれまでは商品を出せば新規のお客さまが獲得できる、右肩上がりの時代だったのです。
しかし、1995年を境に、日本は人口が減り続ける「人口オーナス期」に入りました。
※人口オーナス期とは、少子高齢化が進み、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)に対する従属人口(年少人口と老年人口の合計)の割合が高まる時期のこと
そのため、新規獲得が難しくなり、「信頼関係」が重視されるようになったのです。
現在は、お客さまとの関係もワンステップでは完結しません。
まずは興味を持っていただき、次に安心してもらい、ようやくご購入につながる、そんなツーステップ、スリーステップの関係構築が必要なのです。
新規のお客さまを増やすよりも、どのように既存のお客さまを増やして紹介をいただくか、という心のつながり欠かせません。
これからは、「信頼の蓄積=売上」という時代です。
だからこそ、手間をかけて育てたつながりを大切にしましょう。
・これからは「美しい経営」のあり方が求められる
以前、わたしがエステの仕事をしていたときは、上司から部下に営業などの働き方などを徹底的に教えられるのが当たり前でした。
でも、現代はSNSも発達し、表も裏も見える時代、やり方だけの教育では通用しなくなってきています。
情報もノウハウも無料でシェアされているので、横のつながりから自由に学べ、修業に行かなくても収入に変えることができるようになりました。
エステの学校に行ったら誰でもすぐに独立できますし、起業することもできます。
でも実際には、表面的なやり方やテクニックだけで、ビジネスを継続・拡大するのは難しいでしょう。
お客さまは「誰」に教わるか、「誰」から買うか、その人の人となりを重視しています。
信頼を得て、お客さまに選ばれる人だけが、ビジネスで成功できるのです。
だからこそ、お客さま、そしてスタッフとも信頼関係を育み、自分もまわりも輝けるしくみをつくりましょう。
ともに学び合い・支え合う「美しい経営」こそ、これからの時代に求められていくのです。

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