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●ビジネスは「ひとりのファン」づくりからはじめましょう

・全員から「いいね!」と言ってもらえるものはない



 あなたは、人とあえて違うものを選びますか?

 それとも、みんなと同じものを選ぶほうが安心するタイプでしょうか?



 どちらかと言うと、女性は人と同じものを好み、男性は人と同じものは避けたいと思う傾向にあります。

 ビジネスでは、つい100人中100人がいいと言ってくれるサービスや商品を考えようとしてしまいがちですが、残念ながら、そういったものは存在しないのです。



 この、みんなに喜ばれるものを求める「売り手」と、自分の好むものを求める「買い手」の視点の違いに気づけないと、ビジネスはうまくいきません。



「100人全員に好まれるもの」ではなく、「100人のうちひとりでもファンになってくれるもの」を探していきましょう。



・「嵐」でさえ「100人のうちの3人」のファンに支えられている



 大人気だったアイドルグループ「嵐」のファンクラブには、何人くらいの会員がいたかご存知ですか?

 じつは、290万人。約300万人です。

 これを単純計算すると、「日本人100人のうち3人が嵐のファン」となります。

 日本中で誰もが知っている人気グループでも、100人中3人のファンに支えられていたのです。



 そう考えると100人中100人が「いいね」と言ってくれるビジネスが、いかに不可能なものかがわかるでしょう。



 また、100人にひとりがファンになってくれるビジネスは、決して小さくはない目標です。100人のうちひとりから「いいね!」と言ってもらえるのであれば、計算上は300万人までお客さまが増える可能性があるのです。

 それなら、少しマニアックなものであっても、自分の好きなことをやったほうがいいと思いませんか?



「みんなに好かれるけれど、お金は入ってこない」

 というビジネスよりも、

「100人中ひとりでも根強いファンができる。そのうち数を増やせば、最終的には日本全国で300万人になるかもしれない」

 と考えたほうが、わくわくして取り組めるのではないでしょうか。



・ひとりよがりにならないためには「コミュニティ」が必要



 ひとりでただ好きなことをやっているだけでは、ビジネスに結びつけるのは難しいかもしれません。

 ですから、まず、あなたに共感してくれる「仲間」をつくることが大切です。

 ぜひ、仲間・コミュニティづくりからはじめましょう。



 わたしのコミュニティには、さまざまな個性、得意を持った人たちが集まっています。違う分野の人同士が

「みんな違っているから、いいよね」

 と一人ひとりの違いを認め合ったうえで、それぞれの強みを活かして活動するからこそ、のびのびと自分本来の力を発揮できるようになると思うのです。



・どんなに大人気なものでも、ひとりのファンづくりから



「みんなと同じものがいい」

「みんなが買っているから自分も買う」


 あなたがこのような考えでビジネスをしているのであれば、いまの段階では、まだお客さま側の視点です。

「お客さま視点(買い手視点)」から「売り手の視点」に変えなければ、なかなかビジネスの成功にはつながらないでしょう。



 わたしは、これを「砂時計の法則」と呼んで、砂時計にたとえてお話ししています。

砂時計は中央で砂をギューッと極限まで絞り込む形をしていますよね。

 なかの砂は一度絞り込まれたあと、下にサーッと落ちてどんどん広がっていきます。

 これはいったんギュッと絞り込むからこそ、下でブワーッと広がっているのです。

 ビジネスも同じで、ターゲットや商品を絞れば絞るほど、結果的に大きく広がっていくのだと思います。

 


 商品やサービスは、世間で話題になると、一見みんなが手にしているように見えるかもしれません。

 でも、どんなに大人気だと騒がれているものでも、出発点は「100人にひとりのファン」なのです。



 ひとりずつファンが増えていった結果、多くの人の手に渡っていくということを忘れないようにしましょう。最初からお客さまをたくさん集めようとするのではなく、「ひとりのファン」を集めることがビジネスを成功させるためには大切なのです。



・「目の前のひとり」をしあわせにすることに集中する



 ターゲットや商品を絞り込むことがなかなかできない場合、「何」がそうさせていると思いますか?

 それは、「欲」です。

「たくさんの人に来てもらいたい。買ってもらいたい」

 という「売り手」目線の欲が強い人ほど、ターゲットを絞り込めない傾向が多いでしょう。



 これを変えるには、

「たったひとりの人をしあわせにする」

 という考え方にシフトしていくことが必要です。



 多くの人に好かれようとせず、目の前のたったひとりを大切にしていきましょう。

 すると、ある日気づくと、たくさんの人があなたのサービスやあなた自身のファンになっている…ということが起こるのです。



 ぜひ、いまから目の前のたったひとりをしあわせにすることに集中してみてください。

 どんどんファンになってくれる人が増えて、ビジネスも次第にうまくいくようになっていくでしょう。







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