●「個性」を理解して、人が辞めない会社をつくる
- 大沢清文

- 12 分前
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・人が辞めない会社をつくりたい経営者へ
会社を経営していると、売上以上に大切だと感じるテーマがあります。
それは、「人が安心して働き続ける会社をつくること」です。
人が辞めない会社は、組織が安定します。
組織が安定すると、社員が成長し、お客さまとの関係も深まり、事業は自然と長く続くようになるのです。
わたしは、これまで経営コンサルを行ってきたなかで、人が辞めない会社には、ある共通点があるということに気づきました。
それは、社長自身が「人の個性」を理解していることです。
人は、それぞれ違う個性を持っています。
その違いを理解して関わるだけで、採用、育成、そして顧客との関係まで大きく変わります。
今回は、組織を持つ経営者の方に向けて、わたしが実際の経営やコンサルのなかで大切にしている「個性を活かした組織づくり」についてお話しします。
・採用の段階で個性を理解すると人材の定着率が変わる
経営者の方からよく相談されるのが、「採用」と「離職」の問題です。
「いい人材が入ってこない」
「入っても、すぐ辞めてしまう」
これは多くの会社が抱えている悩みだと思います。
同じ業界で、同じような条件でも、人が長く続く会社と、すぐ辞めてしまう会社があります。
その違いはどこにあるのでしょうか。
わたしが見てきたなかで感じているのは、採用の段階で「個性」を理解しているかどうかが、その後の定着率を大きく左右するということです。
相手の個性のタイプを知っておくことで「この人はどういう関わり方をされると力を発揮するのか」を予想することができます。
また、個性を知っていれば、面接そのものを相手に合わせることもできるのです。
(例)
・率直に質問したほうが話しやすいタイプ
・安心できる雰囲気のなかで会話をしたほうが、本音が出てきやすいタイプ
実際、個性の違いを理解している会社は、人材の定着率も大きく変わります。
・個性を理解すると人材の配置が変わる
採用のあと、もうひとつ大切なのが「配置」です。
人には、それぞれ得意な役割があります。
・自分で判断して動くことが得意な人
・チームのなかで力を発揮する人
・周囲を支えることで組織を安定させる人
どのタイプも、組織には必要な存在です。
でも、個性を理解せずに役割を決めてしまうと、本来の力が発揮されないことがあります。
逆に、社長がその違いを理解しているだけで、人材の配置が変わり、組織は自然と安定していくのです。
ですから、わたしはよく、「人を変えようとする前に、配置を変えてみてください」とお伝えしています。
個性を理解した配置ができる会社は、人が辞めにくい組織になるのです。
・顧客との関係も個性理解で変わる
個性の理解は、社内だけでなく顧客との関係にも活かすことができます。
ビジネスの世界では「2対8の法則」がよく知られています。
これは、売上の8割は、2割のお客さまから生まれているという考え方です。
だからこそ、その2割のお客さまとどのように関係を築くかがとても大切になります。
ここでも、個性の理解が役に立ちます。
あるタイプのお客さまは、丁寧な説明を好み、別のタイプのお客さまは、結果や実績を先に知りたいと感じます。
つまり、同じサービスでも、伝え方を変えるだけで信頼関係は大きく変わるのです。
顧客の個性を理解できると、売上は「追いかけるもの」ではなく、「育っていくもの」に変わります。
・経営者の個性が組織の文化をつくる
経営者の個性によっても、集まる人のタイプが変わります。
行動力のある経営者のもとには、同じように動ける人が集まりやすくなり、人を支えることが得意な経営者のもとには、安心して働ける環境を求める人が集まりやすくなります。
つまり、組織は偶然のようでいて、じつは経営者の個性によって形づくられているのです。
そのため、組織づくりを考えるときは、まず自分の個性を理解することが大切です。
自分の個性を理解している経営者は、人の違いを自然に受け入れることができるようになります。
それが、結果として人が辞めない組織につながっていくのです。
・会社を長く続けるために必要な視点
これからの時代は、事業承継を考える会社も増えていきます。
会社を次の世代につないでいくためには、数字やしくみだけではなく、人を理解する力が欠かせません。
誰がどの役割で力を発揮するのか。
どの顧客と長く関係を築いていくのか。
その判断の積み重ねが、組織の未来をつくっていきます。
経営は短距離走ではありません。
長く続く会社をつくるためには、人の違いを理解する視点が必要なのです。
もし組織づくりに悩んでいるとしたら、まずは「個性の違い」を理解することから始めてみましょう。




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