●組織が長く続く経営者の「距離感」のつくり方
- 大沢清文

- 6月1日
- 読了時間: 4分
・いい距離感で組織をつくりましょう
「信頼される組織をつくりたい」
「人間関係のストレスを減らしながら経営したい」
「長く続くチームを育てたい」
そう考える経営者の方は多いのではないでしょうか。
組織がうまくいかなくなる原因は、能力不足や戦略ミスだけではありません。
じつは、多くの経営者が見落としているのが「人との距離感」です。
仲がいいことは素晴らしいことです。
しかし、近ければ近いほどいいかというと、かならずしもそうではありません。
むしろ、近すぎる関係が組織を弱くしてしまうこともあるのです。
事業が成長するほど人間関係の課題は増えていきますが、そのなかでも、
・家族との関わり方
・幹部との関わり方
・スタッフとの関わり方
は、経営に大きな影響を与えるテーマです。
今回は、経営者が知っておきたい「距離感」の考え方についてお話ししていきます。
・近すぎる関係は判断を曇らせることがある
家族と一緒に事業を行うことには、
「価値観を共有しやすい」
「相談しやすい」
「理解してもらいやすい」
というメリットがあります。
一方で、距離が近すぎることで生まれる課題もあります。
それは、感情が判断に入りやすくなることです。
家族は遠慮がない関係です。
だからこそ、ちょっとした言葉で衝突することもありますし、反対に言うべきことを飲み込んでしまうこともあります。
・距離感が崩れていませんか?
本来はビジネスとして判断すべきことが、人間関係の問題にすり替わってしまうことも少なくありません。
実際、距離感が崩れている組織では、
・社長の前で本音が出ない
・役職より関係性が優先される
・責任の所在が曖昧になる
といったことが起こり、トラブルになるケースもあります。
多くの経営者を見てきましたが、事業そのものの問題より、距離感の問題で苦しくなっているケースは意外と多いと感じています。
だからこそ、近い関係の人ほど、意識して距離を整えることが大切なのです。
「家族だから」
「長くいるから」
という理由で、距離感が近くなり過ぎていないか、一度振り返ってみてください。
・役割を分けると関係は長続きする
人間関係を守るためには、役割を分けることが大切です。
これは家族経営だけの話ではなく、組織全体にも共通する考え方です。
関係を守りたいなら、役割を曖昧にしないようにしましょう。
わたし自身も、経営の相談をするときは、家族ではなく、あえて税理士や外部の専門家に相談しています。
それは、いい距離感を守るためです。
身近な人は理解者にはなれますが、かならずしも客観的な助言者になるとは限りません。
だからこそ、外部の専門家や経営仲間という「適度な距離にいる人」の存在が重要なのです。
経営は経営、家族は家族、スタッフはスタッフ、この線引きを大切にしましょう。
長く経営を続けるには、役割を明確にして、立場を整理するという工夫が必要なのです。
・適度な距離が信頼を育てていく
人間関係は、距離が近ければ深まるというものではありません。
むしろ、適切な距離があるからこそ、信頼は育っていくものです。
長く続く関係ほど、お互いの境界線を大切にしています。
・必要以上に踏み込まない
・相手を尊重する
・役割を尊重する
そうした姿勢があるからこそ、安心して一緒に進むことができるのです。
・組織を守る経営者は距離感を設計している
組織が成長すると、人間関係も複雑になります。
スタッフが増え、役職が増え、関係者も増える。
すると、距離感の問題はさらに重要になっていきます。
わたしが長く続いている会社を見るなかで感じるのは、組織が安定している会社ほど、「誰が」「何を」決めるのかが明確だということです。
誰に何を任せるのか?
どこまで関わるのか?
どこから先は任せるのか?
このようなことを、意識してみましょう。
反対に、距離感が曖昧だと責任も役割も曖昧になります。
結果として、人間関係のトラブルが起きやすくなるのです。
だからこそ、組織づくりと距離感づくりはつながっているのです。
・距離感が信頼と組織を守る
ここまでお伝えしてきたように、経営において距離感はとても重要なテーマです。
距離感は、「近い関係になればなるほどいい」という単純な話ではありません。
むしろ、近い関係だからこそ、意識していい距離感を整える必要があるのです。
役割を分け、線引きをして、ときには外部の力を活用する。
そうした工夫によって人間関係を守り、長期的に継続できる安定した組織をつくっていきましょう。




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